読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

資本と戦略

「資本と戦略」の研究を初めて2年が経過しました

業界ウォッチ1 驚異的な利益率を誇るオートオークション市場No1 : USSについて

普段四季報や市場規模マップ、業界地図、IR資料読み込みを趣味的に行っております。特に面白い企業や業界をフィーチャーする、「業界ウォッチ」記念すべき第一回は「USS」でございます。一般的に知名度は低いかと思いますが利益率は50%近い。これで売上も700億円ほどあり、小さなインターネットビジネスでもないので実に驚異的です。ちなみに私は業界の中の人ではないため、コーポレートサイトやIR、業界地図など浅い情報からの分析をしております。間違っている点などがございましたらご指摘頂けますと幸いです。

オートオークション市場とは?

あまり一般的ではないと思いますので簡単にオートオークションという市場について解説します。平たく言えば業者専用中古車オークション市場です。ディーラーが売り物である自動車を調達する方法は主に2つあり、1つは自動車の調達を自社での下取り、そして2つ目が「オートオークション」となります。自社在庫だけでは十分な在庫が確保出来ませんし、買い取り業者側は常に売り先があるわけではありません。こういった状況にいわば共有在庫を作るプレイヤーがいることにより取引が円滑になります。このオークションプレイヤーのNo1がUSSとなります。

ちなみにオートオークションに消費者も参加出来ればほぼ原価で買えるのでお得ですよね、しかし業界が崩れてしまうので消費者は一般にはオークションに参加出来ません。そこで、車の状態については自己責任となるためあまりメジャーではありませんがオークション代行会社という業態があります、消費者のリクエストを受け取りオークションに参加。マージンを少々乗せて消費者に提供します。

USS社の沿革

自動車産業のお膝元、愛知県に1980年に愛知自動車総合サービス株式会社として設立されました。1995年まではこちらの屋号でしたが子会社の株式会社ユー・エス・エス九州の吸収合併に伴い現在の屋号となっております。USSに込められた意味はUsed car Scramble and Survivalだそうです、戦闘的ですね。やや戦闘的過ぎる自覚があったようで上場の際にUsed car System Solutionの略であると変更がなされました。マイルドになっています。創業者は服部太元会長であり、創業時の年齢は50歳を超えていたという。地元の中古車業者の仲間を集めて会社を作ったそうだ。

業態としては立ち上げ当初からオートオークション一筋です。買い取りや販売にM&Aなどを通じ参入していますが利益貢献度はオークション事業が96.6%と圧倒的です。中古車販売事業においては売上構成で言えば15%ありますが、利益は全体の1.4%ですので如何にオークション事業の利益率が高いかわかりますね。車両評価やオークションのシステムもUSSのものがデファクトスタンダードとなっているようですのでこのシェアはそうそう崩れないでしょう。

USSは30年以上、業界のリーダーとしてオークションを拡大させています。地域の進出とともに、テレビ電話でも参加可能にするなど新たな試みも導入してきた経緯があります。コンビニで言うところのセブン-イレブンのポジションですね。

USS社の特徴

基本規模が効いてくるビジネスですので最大手という時点でその強みは圧倒的です。この利益率を生んでいるのは高シェアが主な理由となっているかと思いますので見ていて安心感のある会社です。注力セグメントとしては輸出に適している低価格帯のものにフォーカスしているようです。国内自動車市場は中古車の登録台数が2011年を底に回復には向かっておりますが決して明るくありません。自動車人口の減少と共に軽自動車へのシフトの流れがあり単価も減少しています。海外への輸出向け需用を如何に捉えていくかが一つのポイントとなるかと思います。

株式の状況

これほど大きなプレイヤーなので商社や自動車会社の手がついているのかと思いきや株式は特定利害関係がありそうな株主はおらず個人の持ち分も現役員のものである。副社長の持ち分が社長の持ち分より多いのはやや気にはなるが・・・。大株主の一つであるBBH for Fidelity Low Priced Stock Fundは公開株に投資するファンドですので気にするものでもありません。

中期経営計画分析

さて、USSは潤沢なキャッシュおよび国内での30%(2位はTAA9.9%)を超えた圧倒的なアセットがあるわけですがその行く末や如何に。

まず既存事業については引き続き拠点を自社で新規構築もしくはM&Aをつうじ拡大していくようだ。他インターネットを用いてオークションをより効率化する取り組みを検討している。

気になるのは新規性のある取り組みであるがJVとして作り51%株式を保有している中古車解体リサイクル分野のグループ会社「アビズ」の成長率が目立つ。オークションで仕入れができるので横の領域に展開が上手く進んでいるようだ。売上は70億と10年で大きく成長、利益も2014年から6億円を超えてきているがオートオークションの利益が圧倒的過ぎて地味に見えてしまう。

得られる示唆

早期にオートオークションという成長市場を見つけ30年以上、懸命な努力を続けた結果が現在のUSSを作っている。成長市場を見つけ実直に努力、重要です。

 

参考資料:会社四季報 業界地図 2016年版、USS社IR資料、コーポレートサイト

ちなみに服部元会長の著書もありました。さすが戦闘的です。

経営は戦争だ―USS服部太物語

 

入門事業開発1 - 市場の選択-

こんにちは、中村です。2015年も終わりになりますので久々に更新しておこうかと思います。今回のテーマは良く日常的に聞かれる事柄ですが、市場の選択についてです。事業は釣りと同じく1に場所2に場所3に場所4が飛んで5に場所(市場)というくらい釣り(事業)の腕前よりも市場選択が重要であると考えています。良い市場を選べば時代の波が自分を押し上げてくれますが悪い市場を選ぶことは下りのエスカレーターを逆走して上に駆け上がろうとする感覚に近いです。さてでは「良い市場」とはなんでしょうか。

4つの要素で普段市場を見ております。その4つは1.市場規模 2.成長率 3.自社とのフィット 4.競合環境です。これらがすべてパーフェクトな市場はほぼありませんがバランスを見ながら市場選択することが重要です。これから起業を考える人や現在既に会社を経営しており、進出先市場の参考になればと思います。順に解説していきます。

市場規模 を見る時のポイント

そもそも市場規模とは

市場規模とは既定された市場の中にいるプレイヤーの売上合計値のことです。例えば紅しょうがベンチャーを始め、突飛なことをやり紅しょうがの定義でも変えない限りは紅しょうが市場のシェアを競い合う勝負となります。売上は当然市場規模以上になることはありません。数百億の市場にてベンチャービジネスを始める場合、自分が画期的だと思っても獲得可能シェアは7年で2、3%くらい獲得すれば上手く行った方だと想定したほうがよいでしょう。画期的に見えるリブセンスさんの成果報酬型でのバイト求人サイト、ジョブセンスも800億の市場規模に対してシェアは2%ないくらいです。夢をみず、冷静に売上計画を立てましょう。

市場規模で何が分かるのか

市場規模からはおおよその売上計画を立てる事ができます。自分が20億の市場を狙っているのか5兆円の市場を狙っているのかを理解し、投資計画などを作る参考材料になります。市場規模を見るときは当然サイズが大きいほうがよいのですが、特にベンチャーを始める場合、ほどよいサイズがあります。20億は小さすぎ、300~1000億くらいがほどよい感覚はあります(あくまで感覚)。小さすぎる市場においては自由度が極端に少なくなります。大きく成熟した市場は大企業の戦場であるので資本力での殴り合いになっているケースが多いです。小さな企業は数百億程度の市場がお勧めです。そこで力を蓄え近隣の市場にホップし続けるのが新しい企業の拡大の仕方かと思います。

サイズについて

まず重要なのはデカイ市場を選ぶこと。デカイ市場でないとそもそも会社の成長限界が市場規模により決定され、詰まってしまいます。「市場を作る」なんて言葉もありますが、ただしくは別市場に流れていた金の流れがやや変わる、くらいというのが新市場発生時の現象です。市場とは「ニーズがある」ことおよび「そのニーズに対して金を払う文化がある」という2つの条件で発生します。原子と同じく無から市場は発生しないので注意しましょう。必ず代替前の原型があります。特に後者の「そのニーズに対して金を払う文化がある」は是非注意して下さい。ニーズ=即市場ではありません、webメディアなどが端的な例ではありますがニーズはあるけどネットの情報に金を払う文化がないため利用者の割りに市場規模が極端に小さいです。

小さい市場でニッチという発想はありですが、それは大きな市場の中でのセグメントニッチと根本的なニーズとして小さいものでは性質が異なります。どういった違いかというと例えば人材という9兆円市場(5兆は派遣ですが)は「人を採用したい」というニーズが金となった現象の集合体です。この中で泳いでいれば仮説を外したりしてもピボットは容易です。泳いでいた経験でノウハウや顧客に対するアクセス、ユーザーなどの資源がたまるので自分の想定通りに100%進まなくともそこで築いたアセットは無駄になりません。

反対にナシゴレンのトッピング用きゅうり市場(あるかどうか知りませんが)であったらどうでしょうか。ナシゴレンを提供する店への営業、きゅうりの裁断、調達・・・など苦労します。ではナシゴレン向けきゅうりがヒットしなかったらどうでしょうか?残るものはナシゴレンを提供するインドネシア料理店へのアクセス、きゅうりの加工技術などの特殊なノウハウは残りますがそこからピボットをするにはかなりのアセットを捨て、さらに大きなエネルギーを投入しなければ横にずれることが出来ません。

新しい試みは失敗することが多いです。事業計画はほぼ当たりません。例えるなら細い一本の橋を綺麗に走り抜けるのが事業計画通りなのですが、横に転んでも後ろに転んでも何か残るようにしましょう。失敗したとしても勝つことを心がけましょう。

「市場を作る」はやめよう、我々はただのサーファー

こちら繰り返しですが、「市場を作る」という発想は結構危険です。こちらもたとえですが、経営者はサーファーです。決して波をコントロールしているわけではありません。波が起きるかどうかは自分のコントロール外のもの、サーファー(経営者)は波が起きそうなところを風や様々なもの(ユーザーの声や感覚)から感じ取りそこに張る。そして上手く波乗りをする。良い波であれば波が自分を押し上げてくれます、逆に悪い波(成熟過渡競争市場)では完璧に乗りこなさないと上手く波乗りすることは出来ません。悪い波、例えば現在の国内ラーメン屋市場でも成功する人はいますがスープから麺、立地まで完璧な品質を追求しなければその悪い波を乗りこなすことは出来ません。良い波を選びましょう。

市場規模からは市場は分かるようで分からない

市場規模は先行してその市場にいる諸先輩の努力結果です。矢野経済などはその先輩の売上を合計してレポートを出します。すると市場規模レポートが矢野経済に出るときには先行プレイヤーが既にひしめいている状況になります。その場合、大企業が巨大なアセットを用い進出する場合は別ですが、アセットに乏しいベンチャーでは同じモデルで参入した場合、資本、ノウハウなどで先行するプレイヤーに途端にキックアウトされます。ベンチャービジネスに限っては市場規模が分かった時点で既存と同じ手法で参入は危険です。市場規模レポートが出る前に「この市場は来る」という感覚を様々な定性的な情報から判断するセンスが必要です。

ここで重要になってくるのはセンスと共にビジョンです。ビジョン、要は人に見えないモノが見えている、現在ないものが来ると強く信じている。これがないと新興市場においては結構辛いです。「これは絶対に来る!現在のサービスは滅びこれがメインストリームになる!」と信じ、他社に先んじた施策を打ち戦いぬきましょう。

成長率を見るときのポイント

 市場を見るときは市場規模と合わせて成長率を見ます。成長率はかなり重要な指標です。市場の中に入ったあとに「成長率」を体で感じることになりますが、感覚値は下記のようなものです

 

20-30%:カオス時期、様々な参入者が現れコンテンツも固定していないが何やら来ている(例:クラウドソーシングなど)

3-10%:牧歌的、今までやってきたプレイヤーが平和に過ごしている。

-3%:既存大手でさえ苦戦の陰りが見える。単価が落ちる、営業でのバッティングが多くなるなどの現象が見える。

 

マイナス成長の市場は基本的に選択すべきではありません。マイナス成長に突入している市場はこれから下位企業の淘汰、最大手によるロールアップ、業界再編などが起きだす時期で同じビジネスモデルで参入するなんてのは危険です。成長している市場は適当に戦略組んでも結構どうにかなります。セグメントさえ絞ってまともにオペレーションをやっていれば波が自分を押し上げていく感覚になります(問い合わせが来るとか、ユーザーが勝手に増えていくとか)。

 

自社とのフィットとは?

これは結構分かりやすいですね、自社が持っている顧客なりノウハウなり人が活きる市場は競合に勝ちやすいということです。ベンチャーを新しく始める場合はアセットがないので、自社を「自分」と書き換えると分かりやすいです。例えばインドに住んだ経験がある、エンジニアである、英語が話せる、特定業界におけるコネがある・・・これはすべて自分が持っているアセットです。こういったアセットを活かせる市場であればエントリーがしやすいので優先して選択すべきです。ただし若い場合は中途半端なアセットに縛られてしまう可能性があるので敢えて何もないところに行くのはありです。若いときのアセットとかないも同じ場合が結構ありますので、純粋に市場環境だけをみるというのは選択としてありえます。

 

競争環境の読み解き方

市場エントリー前には市場全体やユーザーのトレンドと共に先行プレイヤーのポジショニングとトレンドを十分に理解しましょう。この市場はどのようなセグメントに分化しているのか、セグメントを切り分ける重要な軸は何か、そのセグメントにハマったサービス提供者(つまり先行社)はいるか、いないなら何故ないのか、そのセグメントの決定的なニーズはなにか、サイズはどうか・・・などが競争環境とその売上から結構わかります。特定セグメントに注力したサービスがありそこの売上が大きければそのセグメントは有望セグメントであることを示しています(強い競合があることを同時に意味する)。逆に特定セグメントに特化して伸びていなければ有望セグメントではないということですね。

新規参入する場合は他社と異なるセグメントを攻める場合、サイズは十分か、何故他社は手をつけていないのかを検討しましょう。同一セグメントを攻める場合はサイズが数匹の魚が泳げるほど大きいか、その大きなセグメント内でも他社と違った戦い方が出来るか、に注意しましょう。

知っておきたい基礎参考書「競争戦略の原理」

 市場が今後どうなるのか、その疑問に応えるためにはファイブフォース分析が有効です。スターウオーズとは全く関係ありませんが市場に働く力から市場の未来を大まかに予測する考えとして有効です。その成長が一時的な流行なのか必然的な流れなのかを判断出来、いつその成長が止まるか、そのトリガーは何かを判断出来るようになります。

 

競争の戦略

競争の戦略

 

 

 

常に四季報、業界地図を見て市場感をインプット

市場感覚を身につけるためにお勧めなのは毎日四季報と業界地図を見続けることです。トイレなどに置き読み漁りましょう。

 

会社四季報 2016年 1集新春号

会社四季報 2016年 1集新春号

 

 

 

会社四季報 業界地図 2016年版

会社四季報 業界地図 2016年版

 

 

また下記のサイトでは様々な業界の規模と情報が視覚的に見る事ができます。パチンコ3.5兆円などを見てしみじみしていきましょう。

visualizing.info

 

良い市場で戦おう

まとめますとサイズが大きく、成長しており、自社のアセットがあり、競争環境がゆるい市場が良いわけですがそんな完璧な市場はそうそうありません。バランスを見ながら市場を判断しましょう!良いお年を!

 

 

 

ビジネスを設計するときに忘れたくない名言3つ

こんにちは、中村です。

私の仕事といえばコスト削減やオペレーション改善、組織力向上、採用はもちろんですが最重要の仕事の1つは事業の設計です。今まで様々な事業に携わり、小粒が多いながら成功と失敗を重ね、その中で多くの学びがありました。そして多くの投資家や先輩経営者からアドバイスを頂く中で「そういうことか」と心に刻まれる言葉がいくつかあり、私が事業を設計する際には常に意識している言葉を3つご紹介します。

大きな波に乗れ(byとある投資家A)

よく言われる例えですが事業とは波乗り、波に格好良く乗れるかどうかを競います。

まずは大きな波が起きそうな場所に浮かんでいることが何よりも重要であり、大きな波が実際に起こればその波が自分を押し上げてくれます。これが波が起きてから向かうとタイミングは遅すぎ、波が小さな場所で波に乗っても上手く乗りこなすのは至難の技です。

具体的に言うのであれば市場規模が大きく急成長している市場に早めのタイミングで波に乗り始めれば乗り方が下手であり事業にバグが多くても波が自分を運んでいき、どうにかなるもの(初期のiphoneなどのように)ですが、ラーメン屋市場のように成熟している場合は波は小さく完璧なバランスを持っていなければうまく乗りこなせません。ラーメン屋で儲かっている店がないわけではないが、難易度は極めて高いというわけです。

ここで重要なのは、大きな波が起きそうな領域に矢野経済などのレポートでまとめられる前から浮かんでいることです。矢野経済で市場の姿が見え市場規模が急成長しているということは既に誰かがその波に乗り売上を上げていることを意味します。多くのニッチが発生し始めるので参入の余地はもちろんありますがその市場(=波)で天下取るのは遅い可能性が大きいですね。大きな波が起きそうかどうかは数字になっていないので「XXなサービスが最近流行り始めている」や実際のユーザーインタビューなどからふと気づくタイミングが多い、注意深く見よう。

ちなみに、事業をする人には2タイプあり、市場を啓蒙し続ければ波は自分で起こせると考える人と波は自力では起きず自分は乗る(もちろん多少の相互作用はありますが)という考えがあります。とある知人はアフリカで誰も靴を履いていない状況を見て、靴の潜在的な市場規模は巨大だと考えると言っておりましたが、私は後者のタイプで「何かしらの強い要因がなければ自分の啓蒙は虚しく終わる」と考えるほうです。今靴を履いていないことには理由があり、コストであったり製品特性であったりします。技術や物流革新により靴の価格が1/5に下げることが出来た、などのニュースがあればアフリカの靴市場は出来るかもしれませんが、自分の啓蒙など豆粒のようなものかもしれません。もちろん、前者タイプのほうがリスクテイカーの思考ですので大きなリターンがあるかもしれませんが、心配性な自分としては後者のスタンスをとっております。

労働集約はやめろよ(byとある投資家A)

労働集約とはつまり売上に比例し、労務費が上昇するようなビジネスモデルであり短期的な売上を上げることは簡単なのですが中々収益性が安定しません。代表格としては制作系の業務がこれにあたります。クリエイティブ系であれば自分の色を強く出したい、気の合う仲間だけと働きたいなど会社を大きくしたい以外の目的がある場合は別ですが、会社を大きくし、収益を上げるという目標があるのであればあまり適していません。

良い所を言うと短期的は売上を作ることは収穫逓増型ビジネスモデルと比較してかなり簡単です。学生の方で一度腕試しで起業をしてみたい方はまずコンサル、制作、営業代行などの労働集約型で売上を上げつつビジネスを学ぶのはお勧め、売上上がらないと生活出来ないですからね。

Always stick to the problem , not to the business model(byとある投資家B)

先日紹介頂いたとあるシリアルアントレプレナーで現在、投資家である知人がディナーの最中に言っていた言葉です。事業を設計している中やサービスを作っているときに、これはもしかしたら上手くいかないかも?と思うときは結構あります、そのときには常に「これは本当に狙っていた課題を解決するか?これが現行の手法よりスイッチングコストを乗り越えるほど優れており、代替手段として最良なのか?」を何度も問い直すことになります。ここでそうでないかもしれない、となった場合に「では今持っている仕組みで他の課題は解決出来ないか?」と検討が行くと危険シグナルです。自分が作ってしまったアセットに個室してしまっており、ユーザーの課題解決というビジネスの役割から離れていってしまっています。十分に冷静であれば自分の勘違いを修正するのはさほど難しくないはずなのですが、一度根性を出して作ってきたものを捨てるのはかなり勇気のある決断。しかし、役に立たない仕組みをいくら作りこんだとしても結局ユーザーに使われず不幸の先延ばしをするだけです。

注意深く進めながらも勇気を持って進めよう

最初から知っていればあの失敗もなかったかも、と感じた教訓を並べました。どのような場面で知っていればよかったかというと

・大きな波にのれよー>海外研修が売れて理由はわからず喜んでいた自分に言いたい

・労働集約はやめろよー>製作会社を起業し体力の極限に追い詰められていた自分に言いたい

・Stick to the problemー>数名で三ヶ月かけて開発したソフトが全く受けず、それでも改善を続ければ売れると信じていて結局1年近くのチャレンジが無駄に終わる前の自分に言いたい

やりながら学ぶと共にビジネスの基礎くらいは事前の学習で知っておいたほうがよかった

 

*採用情報はこちら

www.wantedly.com

 

 

キングダムから学ぶリーダシップ論

最近キングダム流行ですね。流行に乗って見てみると将軍や王のリーダーシップに感動。そこでキングダムからリーダシップに関連して学べる項目をまとめました。

 

1.ゴールを明確に宣言する

社長業の重要な役割として会社が向かう道の提示があります。キングタム嬴政は目的を聞かれたとき「中華統一!」と明確に答えます。震えるくらい高い目標なので王騎や信も共感しついていく、大いに参考にしたい態度です。

2.将軍と王は違う

嬴政は強いですが最も強いわけではありませんし、軍略に最も長けているわけではありません。しかし、将軍や文官たちを率いるリーダーシップは秀逸です。対して王騎は強く軍略にも長けていますがおそらく王として文官たちを率いるリーダーシップでは嬴政に劣るかと思います。これと同様に社長と営業部長は違うし、CTOとも別でしょう。小さな会社では営業部長兼社長などのように何かしらの専門能力を持っている場合が多いですが、会社が大きくなればなるのほどその専門能力よりも社長としてのリーダーシップが重視されるようになる傾向がありそうです。

3.人を見極める

嬴政ともなれば信、王騎などの軍人に限らず呂不韋や昌文君などとやりとりも極めて重要になってきます。そのときに何を実際に考えているのか、やる気を起こさせる起爆剤はなにか・・・など「人」を見抜く能力が極めて高くあることは必須になってきます。私よりはるかに多い人数を率いる先輩経営者らなどを見るとよく感じますが、この能力が極めて高い場合が多いです。ビジネスモデルがすごい、頭が死ぬほど切れる・・・というわけでは必ずしもないのですが、「人」を見る能力、これは必須のようです。

4.リーダーは諦めない

目標が高くあればあるほど、その道は順風満帆ではありません。ピンチに陥ったり、次の道が見えなくなったり、軍が追い詰められてもうダメだーと思うようなときも頻繁にあることでしょう。しかし、王や将軍が諦めえてしまうと軍は総崩れです。軍の士気が下がっている状況でもリーダーは諦めず戦う姿を示さねばなりません。王騎も最期まで相手を切ろうとしなかったら軍は総崩れになってしまっていたかもしれません。

5.喧嘩は強くあれ

喧嘩(何かしらの専門能力)がないとポジションを維持するのは結構難しいです。将軍は強くないと強い軍人には尊敬されないでしょうし、営業部長が営業が弱くては部下に見下されてしまって組織が崩壊してしまいます。嬴政もなんだかんだで剣術強いので将軍にも尊敬されている部分もあるのでしょう。

一緒に中華統一しましょう

突然謎の記事を書いてみましたが、7月から3名が入社してくれることとなりました。サイシードではまだまだ中華統一を目指す仲間を募集中。街中を画面で目指すサイネージ事業や一方通行メディアを撃破する相談型メディアの構築など「中華統一」とは行かないまでも高い目標を弊社では目指し日々戦っております。

 

WANTEDLYに掲載しました:

www.wantedly.com

 

コンサルの経験は経営に役立つ?

コンサルティング会社を退職し社長業に就任して早3ヶ月。毎日予想しなかったことが起きる目まぐるしい日々を過ごしております。学生時代やコンサルタント時代はDeNAの南場さんなどが良く話している「コンサルタントと経営者に求められる能力は異なる」ということは深く理解出来ていなかったものですが、最近ではその意味が少しわかったような気がします。

 

コンサルタントと経営者にとっての必須スキルの違い

コンサルタントにとっての必須スキルといえば、もちろんテニュア(パートナーやアナリストなど)によって求められるものは違うと思いつつも、ロジックとコミュニケーション(資料、口頭共に)が大きいいかと思います。ファームによってはリーダーシップなど他のスキルにも比重を置くことがありつつも上記2点を外すとそもそも職業として成立しないことすら考えられます。

さて、では周囲を見ていても感じる経営者にとっての必須スキルはと言うと

・ビジョンの設定

・リーダーシップ

この二点が郡を抜いて重要かと思っています。

ビジョンの設定とは「そもそも我々が目指すべき北極星はどこか」を設定することです。リーダーシップとは「あの北極星を目指したいので皆さん一緒に行こう!」と言って人がついていく能力であると考えています。北極星に向かっているチームがあり、最短ルートや低リスクのルートを調査するのはコンサルタントに外注してもよいかもしれませんし、社内で自分よりも分析に長けた人間に渡してもよいかもしれませんが、コンサルタント北極星は教えてくれませんし現場のリーダーではもちろんありません(リーダーの強力なサポーターにはなります)。リーダーシップは社内はもちろんですが社外、つまり採用や営業、提携にも大きく効きます。特に採用は経営者としては最も重要な仕事であり、自分よりも特定の能力が遥かに有能な人間を巻き込むことは会社を育てるためには欠かせません。有能な人には様々なオファーがあり、当然弊社のような中小企業よりも待遇面で良いオファーを受けているはずです。そのような人を誘うのであるからビジョンへの共感を呼べるということは必須。

データは常に足りない

コンサルタントがクライアントに見せる最終資料で軸が切られているが歯抜けになっていたり、情報量に偏りのあるチャートなど許されませんが経営の現場では常に60%にも見たない情報量で判断が求められます。これを80%にしている内にスピードは遅くなりとてもではありませんが間に合いません。外部から入手可能なデータで60%sureを80%sureに引き上げるよりも60%sureでリスクを低く保ちながら施策を実行し、そこで情報を手に入れながら日々計画を修正するという姿勢で行かないと会社が止まります。

コンサルタントを経験していることによるメリット

では、コンサルタントを経験することが意味ないかと言うとそんなことはありません。私が今新卒に戻ってももう一度マッキンゼーに入社するだろう、というくらい、たった10ヶ月ですが意義深い日々でした。得たものを大きく分類すると

・ネームバリュー

東大卒、マッキンゼーというと何やら頭良さそうです、初対面から信頼を掴むまでの障壁を下げることが出来ます。これを否定的に捉える人もいるかと思いますが、あえて経歴を避けて人生をハードモードにする必要はありません。これを目当てに入ったわけではありませんが、予想以上の恩恵です。

パワポ/エクセル

こちらも実は非常に大きいです。社内で丁寧な資料を作って説得というのは無駄が大きいですが、こと外部交渉や投資家向けプレゼンにおいてパワポスキルは絶大。エクセルについてはコスト構造の分析、収益モデリング、顧客分析と大変有用なスキルです、正月も年末もモデリングをした甲斐があった。

・知識/姿勢

戦略プロジェクトばかりやっていたとあって、基礎的なフレームは少々ですが学ぶことが出来ました。5 force、購買決定要因、セグメントの作り方、競争優位性の作り方、市場規模と成長率・・・これらの基礎的な考えてが日々学び、アウトプットにつなげる経験を得ることが出来こちらは戦略を作る上では有用です。そして大きいのは「プロフェッショナルとしての姿勢」。マッキンゼーでは妥協がありません(その分ハードですが)。クライアントプレゼンの前などは最後の一分までクオリティをあげようとする努力はまさにプロフェッショナリズムが染み込んだ集団がなせる技です。ここで磨かれる根性は中々のものでしょう。

 

追加としてこれは「コンサルタント」としてというより「マッキンゼーだから」という部分ですが、マッキンゼーはビジョンが社員一人一人にまで浸透している大変珍しい企業です。Client ImpactとPeople Development、この2つを信じていない人を社内で会ったことがない。多くの企業では理念は形骸化し「株主と顧客の利益を最大化し社員の幸福を作る」であったり「世界を変える」なものになりがちのなか、強い組織というのはこのように出来ているということを内部から見る良い機会でした。

 

何を経験していたら経営者として役に立つのか

私自身がまだ未熟なので、経験しておきたかったこと、と言うのが適切ですがいくつかリストアップすると

・PL責任を持つ事業部長(ミニ経営者ですね)

・営業統括

・エンジニア(テクノロジー中心で起業する場合)

*様々な意見ありますが、最近のIT系企業でテクノロジーが競争力であることは極めて稀です。それよりも他要因で勝っている場合が多い。テクノロジーが強いといったほうが株価がつきやすいのでそういったことを強くは主張しない場合もあるだろうが。

 

ここらへんかな。ただし特にどの経験をしなければならないということはなさそうで、追い詰められて乗り越え続けるという経験さえ続けていればよいのではないだろうか。

 

採用関連の連絡はこちらまで!-> nakamura@sciseed.jp

 

 

「当たり前」のレベルが向上するメカニズム

ちょっと意識高い系な記事を。最近、昔と比べると「出来て当たり前」だと思うレベルが結構向上したかなぁと感じてます。付き合いあった友人集はみんなあべちゃん (clue代表取締役)のように著名VCから資金調達したり、おいちゃん(マクロパス代表取締役)や河端(BE代表取締役)のように売上いつのまにか数億になって、金田も5000万円調達したりやら、伊藤もいつのまに例の事業を数千万の売上までは成長させていたり、五十君は相変わらず街コン王で年500回の街コンやっていたり東大ギャル男ブランディングの昇人は振りきってその道を突き進んだりと。

昔はマンションオフィスを共同で借りて徹夜でプログラミングして、押入れで寝てたりしたんですよ。金がなく食事も食べられなくて最高の贅沢はローソンの冷凍ピラフに100円のカット野菜を炒めて食べるということだったりしたこともありました。今でもローソンの冷凍ピラフは当時のトラウマで食べられません。

もちろん全員「こんくらいは出来て当たり前で俺らまだまだこれからだよね」というテンション。上を見るとじげんの平尾さんが上場し、クラウドワークス吉田さんも上場し、と上場社長達も結構いる。

ビジネスのド素人に4年で何が起きた

数年前まで「人と話すのが苦手だからどこかの研究所に引きこもりたいなぁ、ひっそり暮らしたいよ」とか言っていた小僧は当然こんな世界は全く縁がなかったわけだが4年くらい頑張り続けるといろいろな景色が変わるなぁと実感してます。4年前はインターンもしたことのないド素人ですからね。何が起こっているのかというと

 

1.よくわかんないけど「成長!」とか言って厳しそうなところに飛び込む

2.周りすごい人いるからとにかく頑張る

3.頑張り続けるとより強いやつが現れる

4.強いやつから「しょぼいなお前」と言われ頭に来るので頑張る

5.努力の成果があり、そっちの集団に近づいていく

6. 現在の環境がぬるくなり1に戻る

 

これの無限ループ。

よくよく考えれば東大への入学もそんな状態でしたし(残念ながら勉強の面では東大に入学して真の勉強家を見て挫折し今に至る、ちなみに東大入学者の多くは入学して最初に味わうのは「あ、俺って馬鹿だったんだ」という挫折だったりする)。

最初起業したときも、まずとれた案件が60万円のweb制作案件だったのですがそりゃ飛び跳ねましたよ。それが1年も経つと当たり前になりすぎて、普通以下くらいの案件になってくる。

しばらく経って上流工程に行こうと思い「コンサルティング」案件を狙い始める。そりゃ最初の80万円の契約を請求書に「アドバイザリー費」と書いて請求飛ばしたときは興奮しましたが1年経って、数百万の「アドバイザリー費」請求でも興奮するっていう感じではない。そうしているうちにはるか上のレベルのやつが現れ「お前本当にしょぼいな、そんなのただのアウトソーシング業務だろ、ビジネスじゃねぇわw」と馬鹿にされ頭に来るので頑張る(実話です、そう私に言った人は上場しました)

要はただのマゾ、負けず嫌いと短気

書きながら思ったが自分の成長に必要なことはステップ1でとりあえず厳しい環境を求めるマゾヒズム、周囲を追い抜け追い越せと努力を続ける根性と負けず嫌い、馬鹿にされたときの怒りの強さ、の三要素なのではないかと考えると如何にマイナスのエネルギーで駆動しているかがよくわかる気がする。キラキラビジョンがなくったていいじゃない、負のエネルギーで突っ走っても。