資本と戦略

「資本と戦略」の研究を初めて2年が経過しました

チャットボットの将来性 -ボットは使われない?-

今年1月にあったハワイでのMCAPやトーマツさん主催のモーニングピッチ、朝日新聞さん主催のCHAT UI CAMPなどの場でチャットボットについてお話させて頂きこのトレンドに注目している方々と情報交換をさせて頂く中で最近何かと話題の「チャットボット」の将来性について聞かれる機会も増えてきました。人材や不動産において我々はセミAIチャットという発想で事業を構築しているので聞いた情報や自社での経験からどのようなことが言えるか考察してみようと思います。

チャットボットは落胆されると思う

facebookやLINEによるプラットフォームの開放や深層学習との組み合わせにより期待感が高まるチャットボットですが、現在の技術では期待感に対しては落胆される可能性が高く非常に限定的な用途での適用となるかと思います。深層学習使ったとしても一問一答のクオリティを向上させることは可能かと思うのですがまだまだ会話らしい会話となるためには技術は未熟な状態にあります。試しに完全自動のボットを幾つか使ってみても実用的と言える水準にはほとんどのものはありません。唯一機能しているものを見ると「りんな」のように高精度なコミュニケーションが求められないエンターテイメント用途になっております。また先日CHAT UI CMAPで見たBespoke(旅行者のサポート)のように用途およびユーザーの発言内容を強く限定したものは可能性があると感じました。

lev-art.com

このように低精度が許容されるエンターテイメント用途か、用途およびユーザーの発言内容を強く限定した領域では適用可能なものの、一般に「人工知能」という言葉で連想されるような文脈までユニバーサルなパーソナルアシスタントという領域には非常に遠いと思います。チャットボット領域で先行しているアメリカにおいても継続的に使われているtoCチャットボットというのは事例が非常に少ないようで(*関節情報)、その領域に特化したベンチャーもビジネスの転換を始めているようです。

チャットUIには可能性がある

第一パラグラフで現在期待されているような価値は出せない可能性が高いと書いたチャットボットですが、チャットUI自体は成長を続けると思います。LINEやfacebook messengerの台頭によりチャットでのコミュニケーションは急速に進み、たった数年前はスマホdocomoドメインのメールを打っていたことが懐かしく感じられるほどです。このトレンドは友人間のコミュニケーションという場面に限定されず法人間のコミュニケーション(IT業界ではfacebook messengerでビジネスを進めることは既に普通)であったりまた事業者と個人とのコミュニケーションにも浸透が進むと考えております。webサイト内にユーザーサポートとしてのチャットの導入、アニメクラウドソーシングのCrevoが製作進行のコミュニケーション用にチャットを導入していることなど見てもこのトレンドは顕著です。

crevo.jp

ここで言うまでもありませんが、チャットUIはスマホと非常に相性が良く、非同期(電話や対面は同期コミュニケーション、対話がリアルタイムで進行する必要がある)かつ気軽というコミュニケーション方法であり電話さえ「重い」と感じる若者向けには広く受け入れられています。チャットボットは十分な役割を果たせる場面は多くないが、チャットを用いて事業者間や事業者と個人とのやりとりを電話、対面、メールから代替するという事業は今後様々な場面で普及が進むでしょう。

チャットコミュニケーションの普及に伴い求められるサービスとは

それでは事業者と消費者とのコミュニケーションが増加した際に求められるサービスとはなんでしょうか。事業者は低コストで高品質な対応をしようという考えに基づきドライブされるのですが、今まで経験がないチャットでのコミュニケーションへ電話や対面からスイッチを図る場合には応答速度、チャット上ならではの適切なテキスト分量、品質の評価、属人的にならないようにする品質担保など多くの課題、疑問に直面することとなるかと思います。

その「チャットオペレーションサポートをするシステム」なんてあるのか

ここで宣伝です、これに昨年から取り組んでおり自社で利用して既に事業化を実現しているのが弊社です。学生時代に自然言語処理機械学習に触れる機会があり、またSIRIなどの状況を見て完全自動botはまだ十分な品質を発揮することは用途を非常に限定的なものにしなれければ難しいと考えていたので最初から完全自動botという方向には振りませんでした。利用者も増加しており裏側のシステム抜きでは品質を担保しながらも低コストでオペレーションを実現することは弊社の状況としても難しく、事業のコアとなっております。まだ始まったばかりのチャットサービス業界、我々も様々な方々と話し合いながら情報交換を重ねております。そこで是非下記のようなニーズをお持ちの方とお話させてただければと考えております。

・チャットUI導入に興味がある

・チャットUIを導入したがオペレーションを改善したい

・コールセンターなどに使っているユーザーサポートのコストを落としたい/品質を改善したい

・クレームを減らしたい

・対面、電話でのコミュニケーションを切り替えたい

ご連絡はnakamura(a)sciseed.jp 中村までお願いします。

大きな期待が寄せられているチャットUI、その普及に一役買っていきたいと思っております。